第77号のトピックスニュースは「看護業務の効率化先進事例アワード2020「最優秀賞」を受賞」。
厚生労働省補助事業「看護業務効率化先進事例収集・周知事業」による日本看護協会の「看護業務の効率化先進事例アワード2020」において、株式会社トラントユイット 訪問看護ステーションフレンズ(函館市末広町)が最優秀賞を受賞した。
この賞は、看護職が勤務している医療・介護保険施設等での、看護業務の効率化に関する優れた成果を上げ、医療・看護ケアサービスの充実を実現した取り組みを行っている施設が対象となる。2回目となる今回は10施設が受賞したが(最優秀賞は訪問看護ステーションフレンズを含めて2施設)、選考は医療安全が確保されていることや先進的・先駆的であることを前提に、①優れた看護業務の効率化を実現している②看護業務の効率化により患者等にもたらされた効果が大きい③普及のしやすさの三つの観点から行われた。
訪問看護ステーションフレンズが取り組んだのは「訪問看護におけるエコーによるアセスメント導入とICTを使った医師との連携」。所長の保坂明美さんは「従来の問診、視診、触診、打診によるフィジカルアセスメントのみでは、症状の根拠を把握することはできませんでした」という。「日常的に片道100キロ以上の遠隔地への訪問を行っていますが、遠隔地域でのタイムリーな情報共有と患者さんへの早期介入も課題でした」。
このような課題に対して、保坂さんは訪問看護師が持ち運び可能な携帯型エコーをフィジカルアセスメントの充実のために導入、嚥下・排泄・褥瘡のアセスメントに活用することにした。医師との間では、地域医療機関情報ネットワーク「道南Medika(メディカ)」を利用したエコー画像によるリアルタイムな情報の共有を考えた。道南Medikaは地域の参加医療施設間をインターネットで接続し、患者の投薬歴や検査・画像データなどを複数の医療機関が共有し、検査の重複をなくすなど患者の負担軽減を行っている。このシステムには道南圏の全訪問看護施設が参加し、複数の医療機関にまたがる患者へ迅速・的確な処置を行うことを可能にしている。
フレンズでは2019年4月に携帯型エコーをレンタルで1台導入。同年9月には保坂さんが世代看護教育研究所のエコープログラムの「排泄ケアコース」「褥瘡ケアコース」「嚥下ケアコース」を修了し、排泄ケアの指導者資格も取得した。
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訪問看護ステーションフレンズ所長の保坂明美さん
厚生労働省補助事業「看護業務効率化先進事例収集・周知事業」による日本看護協会の「看護業務の効率化先進事例アワード2020」において、株式会社トラントユイット 訪問看護ステーションフレンズ(函館市末広町)が最優秀賞を受賞した。
この賞は、看護職が勤務している医療・介護保険施設等での、看護業務の効率化に関する優れた成果を上げ、医療・看護ケアサービスの充実を実現した取り組みを行っている施設が対象となる。2回目となる今回は10施設が受賞したが(最優秀賞は訪問看護ステーションフレンズを含めて2施設)、選考は医療安全が確保されていることや先進的・先駆的であることを前提に、①優れた看護業務の効率化を実現している②看護業務の効率化により患者等にもたらされた効果が大きい③普及のしやすさの三つの観点から行われた。
訪問看護ステーションフレンズが取り組んだのは「訪問看護におけるエコーによるアセスメント導入とICTを使った医師との連携」。所長の保坂明美さんは「従来の問診、視診、触診、打診によるフィジカルアセスメントのみでは、症状の根拠を把握することはできませんでした」という。「日常的に片道100キロ以上の遠隔地への訪問を行っていますが、遠隔地域でのタイムリーな情報共有と患者さんへの早期介入も課題でした」。
このような課題に対して、保坂さんは訪問看護師が持ち運び可能な携帯型エコーをフィジカルアセスメントの充実のために導入、嚥下・排泄・褥瘡のアセスメントに活用することにした。医師との間では、地域医療機関情報ネットワーク「道南Medika(メディカ)」を利用したエコー画像によるリアルタイムな情報の共有を考えた。道南Medikaは地域の参加医療施設間をインターネットで接続し、患者の投薬歴や検査・画像データなどを複数の医療機関が共有し、検査の重複をなくすなど患者の負担軽減を行っている。このシステムには道南圏の全訪問看護施設が参加し、複数の医療機関にまたがる患者へ迅速・的確な処置を行うことを可能にしている。
フレンズでは2019年4月に携帯型エコーをレンタルで1台導入。同年9月には保坂さんが世代看護教育研究所のエコープログラムの「排泄ケアコース」「褥瘡ケアコース」「嚥下ケアコース」を修了し、排泄ケアの指導者資格も取得した。

訪問看護ステーションフレンズ所長の保坂明美さん