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Channel: 最新の治療法など、地元の医療情報を提供する「メディカルはこだて」の編集長雑記。
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汐首山で馬に囲まれる

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汐首岬の山頂(通称・汐首山)付近では、冬の間も馬の群れが草を食べている。
30㍍ほどの距離から群れを眺めていた。その数は14頭。
数馬がこちらに歩き始めると、ゾロゾロと付いて来る。
あっという間に囲まれてしまった。














地獄と極楽の移動時間を計算

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北海道新聞みなみ風の「立待岬」。
3月11日掲載のタイトルは「地獄と極楽の移動時間を計算」の教え。



 極楽の蓮池の下は地獄の底で、三途の川や針の山の景色がはっきりと見える。御釈迦様が蓮池のふちをぶらぶら歩いていると、蓮の葉の間から、人を殺したり家に火をつけたりした男の姿が目にとまった。御釈迦様はその悪人が林の中でクモを踏み殺さなかったことを思い出し、極楽の蜘蛛の糸を地獄の底へおろした。
 芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を題材に、地獄と極楽を移動する時間とクモの糸の強度を計算した岡山県の小学5年生の女の子の研究が、「算数・数学の自由研究作品コンクール」で審査委員特別賞を受賞した。同コンクールは日常生活や社会で感じた疑問を、算数や数学的な見方・考え方を活用して創意ある研究内容を競うもの。
 研究リポートでは、地獄と極楽の距離を1万里(約4万㌔)と仮定し、近所の公園の登り棒で人が登る速さを測り、そこから12.7年かかることを計算。クモの糸の強度は千人がぶら下がったと仮定し、ピアノ線の3千倍以上の強度があることを導き出した。
 問題意識や状況設定のオリジナリティが評価されたが、女の子は悪人がクモ1匹を助けただけで極楽に行くのは都合がよすぎる話で、それを確かめるために計算。不眠不休で12年以上も登り続けるのは御釈迦様もよく考えたと解釈した。「地獄からの復活劇~御釈迦様からの試練」とした研究テーマのタイトルも秀逸だ。(メディカルはこだて発行人・編集人)


市立函館病院の本年度12月末の収益は前年同期比約7億円増

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北海道新聞3月23日付の記事は下記の通り。



 市立函館病院で、収支改善に向けた取り組みが成果を上げている。薬や消耗品といった備品費の単価を抑制したり、地元のクリニックとの関係を強化し患者増につなげたことで、本年度12月末の収益は前年同期比約7億円増となった。
12月末の収益は2億5983億円。前年同期のマイナスからプラスに転じた。
本年度の赤字見込みは1億7千万円で、当初予算見込みの7億3千万円から圧縮されるが、恵山、南茅部の2病院を加えた全体の累積資金不足額は33億9千万円となる見通しだ。(記事より一部抜粋)

立ち枯れしたオオウバユリ

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郊外の林の中で見つけたオオウバユリ。
高さは1.5から2.0mくらいで、夏に10から20個程度の黄緑色あるいは緑白色の花をつける。
立ち枯れしたオオウバユリのは多くの種が入っていた。

鱗茎(りんけい、地下茎の一種)はデンプンを含み、食用にできる。
北海道ではアイヌにより「トゥレプ」の名で食用にされ、アイヌ民族が用いる植物質の食品の中では穀物以上に重要な位置を占めていたそうだ。



「メディカルはこだて」第69号が発刊

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函館・道南の医療・介護の雑誌「メディカルはこだて」第69号が発刊しました。



現在、函館市内および近郊の書店で販売中です。

【特集】
災害時における透析施設の対応と課題。MCA無線は非常時の連絡手段として活躍

透析施設への胆振東部地震と停電への対応に関するアンケートの集計結果
鈴木勝雄(五稜郭ネフロクリニック院長)

大規模停電時に透析患者を受け入れ。市内全体としては大きな課題が
雲母公貴(函館五稜郭病院臨床工学科科長)

【特集】
川口篤也を知る(函館稜北病院副院長・総合診療科科長)
アドバンス・ケア・プランニングとは
共同のものがたりを紡ぐ作業

【ドクタークローズアップ】】
全身を診るという考え方の総合診療を実践
道南では数少ない糖尿病専門医の資格も取得
板谷 利(函館中央病院内科医長)

【トピックス・リポート】
市立函館病院は患者向け無料WiーFi 接続サービスを開始
病院1階・2階の外来や待ち合い、レストラン等で使用可能
河野尚秀(市立函館病院事務局医療情報企画課主査)

病院機能評価で全国的にみても非常に高い評価を受ける
職員からの「私が変える稜北病院」の意見を取り入れて整備
笠原 毅(函館稜北病院事務次長(兼)リハビリテーション部部長)

サービス付き高齢者向け住宅で「看取り」の介護を実施
日中、夜間とも複数のケアパートナー(有資格者)が常駐
吉泉 晶(ティー・エス常務取締役)

昨年8月、函館五稜郭病院の看護部長に就任
松田美也子(函館五稜郭病院看護部長)

誰かがやらなくてはいけないことは私がやります
保坂明美(訪問看護ステーションフレンズ所長)

市立函館病院の産科再開後は年々、分娩数が増加
伊藤恵子(市立函館病院産婦人科助産師)

北海道看護協会道南南支部は5月11日に「看護の日」記念講演会を開催
新井山ちづる(市立函館病院医療連携室がん相談支援センター)

「省エネ事業」への取り組みと全国の病院や福祉施設における省エネ・環境改善の成功事例の紹介
大鎌電気株式会社

「かよわくて、きっとつよい」 〜今日の一歩、踏み出す勇気〜
平田恵子(函館中央病院小児科外来看護師長)

手術後のドレーン排液の色調表現を統一
佐藤沙紀(国立病院機構函館病院ICU看護師)

身近な漢方医学の知識 不眠に対する漢方治療
久保田達也 (久保田内科医院院長)

「セラピア便り」  扇の要、函館から
平田 聡(特定非営利活動法人理事長)

健康に生きるための歯列矯正 4 歯ぎしり、くいしばり
古田樹己(ふるた矯正歯科院長)

智歯(親知らず)における歯科用CTによる画像診断
川瀬 敬(川瀬デンタルクリニック院長)

歯周病は歯を支えている歯茎や骨が破壊される病気です
村田真介(吉田歯科口腔外科院長)

5分で分かる歯科の話 〜オーラルフレイル(口腔の虚弱)〜
伊藤正明(函館新都市病院理事・歯科科長)

「オーラルフレイル」について
向山英明(向山歯科桔梗クリニック院長)

顕微鏡歯科治療をご存知ですか?
鎌田 俊(シュンデンタルクリニック院長)

東洋医学の治療院から〜鍼灸治療の実際
益井 基(益井東洋治療院院長)

岡村昭彦の資料室が静岡県立大学付属図書館に開設
佐藤純子(栄文堂書店)

災害時における透析施設の対応と課題。MCA無線は非常時の連絡手段として活躍

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第69号の特集は「災害時における透析施設の対応と課題。MCA無線は非常時の連絡手段として活躍」

昨年9月6日の胆振東部地震は、北海道全域の約295万戸が停電する全域停電(ブラックアウト)という異常事態を引き起こした。この大規模停電は全道の市民生活に大きな混乱をもたらしたが、特に電気と水が途絶えると施行不能に陥る人工透析医療への影響は甚大であった。大規模停電後、函館泌尿器科医会透析部会では人工透析を提供している函館・七飯地区の14の医療機関を対象に緊急アンケートを実施した。
その結果を12月にまとめ、今年1月末には同部会の集会で報告、当時の医療現場の状況や問題点を共有した。さらに災害時における新たな体制作りや自家発電機の新規導入、MCA無線運用方法の見直しなどについて協議した。
2011年の東日本大震災では、大津波に襲われた沿岸部を中心に数多くの医療機関が機能不全に陥った。この大震災以降、災害時に向けた透析施設間のネットワーク作りに取り組んできたのが五稜郭ネフロクリニックの鈴木勝雄院長だ。函館泌尿器科医会は泌尿器科以外の透析医を取り組む形で「函館泌尿器科医会透析部会」を発足させ、透析施設間の緊急時の通信手段として、2013年3月にデジタル業務用移動通信「MCA無線」を導入した。MCA無線は一般の無線と違って個々人が特殊な免許を取得する必要がなく、自治体や企業などにおける豊富な導入実績がある。同部会では函館・七飯地区の14施設にMCA無線を導入、MCA無線による送受信訓練を実施してきたが、全域停電の際の通信手段として威力を発揮した。
今回の大規模停電に対して、透析施設はどのような対応をしたのか。函館泌尿器科医会透析部会のアンケート結果や集会での協議などについて、五稜郭ネフロクリニックの鈴木勝雄院長に話を聞いた。2回連載する。


五稜郭ネフロクリニックの鈴木勝雄院長


MCA無線機

一定数の周波数を多数の利用者が共同で利用するMCA方式を採用した業務用無線システム。混信に強く、無線従事者の資格が必要ないなどの特徴がある。
利用者は同じ識別符号を持った会社等のグループ単位ごとに無線通信を行うことができ、他のグループとは通話できないようになっている。


道内初の最大震度7を記録した昨年の胆振東部地震では、厚真町にある火力発電所の発電機が損壊したことから、全域停電(ブラックアウト)という未曾有の事態が発生した。透析医療については自家発電のある施設のほとんどは自前でまかなうことができたが、設備のない施設は他の施設に透析を依頼することを余儀なくされた。函館では3施設が臨時透析の患者に対応したが、函館五稜郭病院では6日と7日の2日間で78人の透析患者を受け入れた。停電時の対応について、同病院臨床工学科科長の雲母公貴さんに話を聞いた。
同病院は2016年10月に「透析センター」をリニューアルした。リニューアルのポイントは患者の療養環境と治療の質の重視で、治療面では電気再生純水装置の新規導入により、超純水透析液を使用した治療が可能になった。現在のベッド数は42床。血液透析には血液中の老廃物の除去率を高めたオンライン透析がある。同病院では一部の装置でオンライン透析を行っているが、今後はすべての装置でオンライン透析が出来るように整備計画を進めている。同病院の臨床工学科に在籍する臨床工学技士は27人。当日は当直の技士が地震直後より院内ラウンドを開始して、院内の被災状況を確認した。最初の技士が駆け付けたのは午前3時半。すぐに透析センターと手術室の状況を確認、MCA無線の
電源をオンにして待機する。診療の体制に影響を与える被害は確認されず、午前7時までに8人が集合した。


函館五稜郭病院臨床工学科科長の雲母公貴さん

アドバンス・ケア・プランニングとは。共同のものがたりを紡ぐ作業

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第69号の特集は「アドバンス・ケア・プランニングとは。共同のものがたりを紡ぐ作業」

函館稜北病院 副院長・総合診療科科長の川口篤也医師に話を聞く特集の3回シリーズで、今回が最終回だ。

1回目は急性期病院を持ち回りで開催する「函館オープンカンファレンス」、前回は日常臨床に常に存在するモヤモヤする事例の倫理的課題を検討するツールの「臨床倫理4分割カンファレンス」をテーマとして話を聞いた。3回目となる今回は医療や介護現場で広がっている「アドバンス・ケア・プランニング」について取り上げる。
自らが希望する人生の最終段階における医療・ケアについて、前もって意思表示ができる段階で医師や看護師、介護職員ら周囲の信頼できる人たちと繰り返し話し合いをし、共有する取り組みをアドバンス・ケア・プランニング(ACP)と呼んでいる。ACPは欧米で活用が始まって以来、その重要性は認識されるようになってきた。
2018年3月に改訂された厚生労働省の「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」においても、ACPは人生の最終段階を迎えた本人や家族などと医療・ケアチームが、最善の医療・ケアを作り上げるための合意形成のプロセスを示すものとして明文化されている。2018年の診療報酬改定では、地域包括ケア病棟入院料・入院管理料1および3の施設基準や在宅患者支援病床初期加算の算定には、それぞれACPを踏まえた看取りに関する指針の策定と、それに基づく意思決定支援が要件となった。厚生労働省はACPの取り組みを普及させるために愛称を募集し、「人生会議」に決定した。わかりやすい呼び名を付けることで、ACPを身近に感じてもらうことが狙いだ。
ACPは終末期の治療方針について、患者や家族が医師らとあらかじめ話し合うことだが、人生の最終段階の方針を決定する際には、「本人の意向がわからないことが多い」と川口医師は話す。「終末期には約70%の人が、自分で意志表示をすることができません。ですから、もっと早い段階で、周囲の人と話し合っておく必要があるのです」。人生の最終段階では、まだまだ家族と医療者のみで決めていることが多いが、人生の中で、学校や部活、就職、結婚、住む家など、ある程度は自分で決めてきたはずだ。そうであったなら「生き方」も「逝き方」も自分が決めるということは当たり前のことに違いない。
「患者さんには、何歳くらいまで生きたいと思っているのか。こういうことを外来でも在宅でも普通に聞いています」。ACPは特別な難しいことを話し合うことではない。「生きている間、どんなことをしたいのか。体が弱ってきたときでも、今の家に居たいのか、早めに施設に入りたいのか。まずは、こういうあたりから考え、話し始めるのはどうでしょうか」。心の中であらかじめこうしよう、こうなるだろうと考えておくことが「心積もり」だ。「ACPは、対話によってその人の心積もりや価値観を周囲の人、医療者が共に理解していくこと。プロセス(過程)なのです」。


昨年8月26日、市民公開シンポジウム「人生の最終段階について考える〜備えあれば憂いなし〜」が函館市内のホテルで開かれた(南渡島地域包括緩和ケアネットワークなどの共催)。
第1部では川口篤也医師(写真)が「心積もり〜話し合って考える人生の最終段階〜」と題して講演をした。


昨年8月、函館五稜郭病院の看護部長に就任。働き続けられる環境の構築や看護の質向上を推進

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第69号のトピックスニュースは「昨年8月、函館五稜郭病院の看護部長に就任。働き続けられる環境の構築や看護の質向上を推進」

昨年8月函館五稜郭病院(中田智明病院長)の看護部長に就任したのが松田美也子さんだ。乙部町生まれの松田さんは函館市内の高校を卒業後、北海道立衛生学院看護学科(札幌市)に進学。昭和58年函館五稜郭病院に入職し、消化器内科や集中治療センターで勤務してきた。
平成10年同病院を退職。「夫の転勤で旭川へ移りました。8年間看護師の職を離れたことで、様々な体験をして、多くの人たちの考え方を知ることができました。ケアマネジャーの資格を取得し、在宅で仕事をしましたが、このケアマネジャーの経験なども今に繋がっています」。18年同病院へ復職した後は、HCU(高度治療室)や呼吸器内科を経て副看護部長となる。この間、日本看護協会の「認定看護管理者」に合格、経験や知識を積み重ねてきた。
平成21年がん診療連携拠点病院の指定を受けた同病院は、地域のがん診療の中心的な役割を担っている。「当院は道南の急性期医療を担う中核病院として、設備・アメニティの質の向上を図るなど、患者のニーズに応えられる病院づくりを実践してきました」。函館市の高齢化は急速に進行している。「入院患者は高齢者の占める割合が高く、認知機能が低下した患者も増えています。高齢化や医療の高度化などの背景から、業務の煩雑・多様化や責任の増大があり、その状況に対応できる看護師を育成するため、さまざまな教育研修を導入しています」。


「最先端の医療を提供している病院の看護を担っているという自信と誇りを持ち続けてほしいと思っています」と語る看護部長の松田美也子さん。

誰かがやらなくてはいけないことは私がやります。思考や行動の根底にあるのは「世のため、人のため」

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第69号のトピックスニュースは「誰かがやらなくてはいけないことは私がやります。思考や行動の根底にあるのは「世のため、人のため」

看護師が自宅を訪れて、患者の生活を支える訪問看護は在宅医療の重要な柱の一つだ。訪問看護ステーションフレンズ(函館市末広町)では、住み慣れた地域や自宅で最期まで安心して暮らせるように支援を行っている。
障害者や障害児の地域での生活をサポートするため、函館市では日中活動の場を提供し、見守りや社会適応のための訓練などを行う「日中一時支援」を行っている。フレンズでは5年前から函館市の委託事業として開始した。所長の保坂明美さんは「事務所内にベッドのあるキッズルームを設けて、障害児の日中一時支援を行っています。障害児の訪問看護を担当していた際に、一時支援事業を始めたいと考えていました」と語る。障害児の中には人工呼吸器を装着している子どももいる。
「誰かがやらなくてはいけないことは私がやります」。保坂さんのモットーだ。北海道の訪問看護ステーション出向支援事業も道南地区で最初に行った。この事業は病院の看護師に在宅を知ってもらうことを目的としたもので、昨年4月にスタートした。「昨年10月、訪問看護がどう患者や家族と関わっているのか。訪問看護の視点がどこにあるのかを知ってもらうために、病院の退院支援を担当している看護師と2週間一緒に仕事をしました」。
訪問看護に必要であれば、さまざまな資格取得や講習も受けてきた。在宅褥瘡管理者や日本腹膜透析医学会指導看護師の資格、在宅・介護施設療養者の摂食嚥下・排便を考える多職種連携システムの構築(AMED研究事業)主催の超音波検査法を用いた大腸観察や嚥下内視鏡を用いた嚥下観察などの教育プログラムに参加し、全課程を修了。最近ではICT(情報通信機器)を用いた死亡診断書の取り扱いについて、医師による遠隔での死亡診断をサポートする訪問看護師を対象とした研修会にも参加している。


「人が好きで、患者が好きです。だから患者を守り、ケアの質も守ります」と語る訪問看護ステーションフレンズ所長の保坂明美さん。

市立函館病院の産科再開後は年々、分娩数が増加。妊婦の急変時・緊急時には各診療科と連携し、迅速に対応

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第69号のトピックスニュースは「市立函館病院の産科再開後は年々、分娩数が増加。妊婦の急変時・緊急時には各診療科と連携し、迅速に対応」

市立函館病院(森下清文院長)は平成27年7月、9年ぶりに産科を再開、今年4年目を迎える。産婦人科は医師4人・助産師12人体制で、最新の「産科診療ガイドライン」に基づいたエビデンスのある診療を行っている。また、自然分娩を基本として、妊娠中から安全なお産を目指して保健指導に力を入れ、医療介入を極力減らすように努めてきた。異常時には産科医と小児科医が連携をして対応、生まれた赤ちゃんは生後3カ月まで夜間休日を問わず小児科医師が診察をしている。年間分娩件数は一昨年が108件、昨年が127件と年々増加を続けてきた。
同病院は地域周産期母子医療センターとして、NICU(新生児特定集中治療室)4床を有し、32週以降の早産を受け入れている。助産師の伊藤恵子さんは「妊婦の様々な合併症など、他の医療機関からの母体搬送を受け入れています」と話す。分娩には安全管理面で厳しい基準が要求される。「救急科専従医師のいる救命救急センターや多くの診療科があって、妊婦の急変時・緊急時には各診療科と連携し、迅速に対応できる体制を目指しています」。
母体の健康状態や胎児の発育を確認するために超音波検査は欠かせない。同病院では、最新鋭の4Dエコー診断装置を導入し、妊婦健診を行っている。「お腹の中の赤ちゃんの表情やしぐさなどを動画の映像で見ることができる4Dエコーは、赤ちゃんの解剖学的構造が明瞭に抽出できる点や画像の美しさも特徴です」。4Dエコーの映像はDVDに録画し、妊婦健診通院中の妊婦に無料で渡しており、好評である。


写真左から助産師の伊藤恵子さん、杉浦沙知さん、武田明莉さん。

暴風雪の汐首山

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昨日の通称・汐首山は横殴りの強い風と雪。
2番目のゲートを過ぎる頃から雪も深く、30〜40㌢は積もっていた。
頂上近くで、2頭の馬が北東の斜面を駆け上がるのを見る。
ものすごいスピード。そして、あっという間に東側の斜面を降りていく。
いつもは10数頭の馬の群れが草を食べているが、昨日の暴風雪ではさすがにその姿はなかった。






下山後、凍てつく海では波を操るサーファーたちがいた。

第69号が北海道新聞「みなみ風」に紹介される

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北海道新聞「みなみ風」に掲載された第69号の紹介記事は下記の通り。



◎メディカルはこだて第69号発売
道南の医療や介護、福祉などの情報を発信する雑誌「メディカルはこだて」の第69号が発売された。特集は「災害時における透析施設の対応と課題。MCA無線は非常時の連絡手段として活躍」と、函館稜北病院の川口篤也副院長を取り上げたシリーズの3回目「アドバンス・ケア・プランニングとは共同のものがたりを紡ぐ作業」の2つ。「トピックスリポート」では市立函館病院は患者向けに開始した公衆無線LANサービス「WiーFi (ワイファイ)」(無料)などを紹介(4月4日付の北海道新聞「みなみ風」より。一部省略)。


砂原岳の松葉沢沿いの道を歩く

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降り続いた雨もお昼頃にはやみ、少し青空が見えてきた。
駒ヶ岳の北側(森町)、砂原岳(1113㍍)への登山コース途中にある西円山(544㍍)を目指して、「望洋の森公園」からスタートする。


「望洋の森公園」入り口

尾根に登ると長靴がズボズボと埋まるので尾根道を戻り、松葉沢沿いの道を歩く。
空が暗くなったと思ったら、みぞれが降り出した。


松葉沢沿いの道から眺める砂原岳

春うららの庄司山

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函館市桔梗町に広がる畑地にポコンと飛び出ている庄司山(570㍍)を登ってきた。


三角おにぎりを目指す


登山道にはまだ雪が残っている


頂上にある祠と鳥居


頂上でくつろいでいると足に2匹のダニを見つけた。今年の初ダニ。


新中野ダム


また来るよ

横津岳の無線中継所と中国の日本人拘束

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北海道新聞みなみ風の「立待岬」。
5月10日掲載のタイトルは「横津岳の無線中継所と中国の日本人拘束」の教え。



 七飯町の横津岳には航空路監視レーダーや気象レーダー観測所、遠隔対空通信施設などのアンテナ群が林立している。袴腰岳への縦走路途中の無線施設には複数の監視カメラが設けられているが、施設名の表示はない。同様の建物は汐首岬の段丘の上にもある。
 自衛隊の一般競争入札の入札情報によると、厳重な警備の施設は陸上自衛隊の無線中継所だと思われる。すぐ近くでカメラを施設に向けても、自分の身に何か起こったことはないが、これが中国だったら間違いなく拘束されているはずだ。
 大手商社、伊藤忠商事の社長などを歴任した丹羽宇一郎氏は民間人として初めて中国大使を務めたが、その伊藤忠商事の男性社員が広州市で1年以上前から拘束され、起訴されている。スパイ行為などを理由に中国で拘束されている日本人はこれで9人となった。
 上海市の監獄で2年間の獄中生活を体験した英国人は、前立腺がんやヘルニア、感染症を抱え、さらには絶え間ない下痢も続いたが、「何も自白していない」という理由で治療を受けることはできなかった。
 日本政府は邦人保護の責務を果たしているのだろうか。対中関係の改善を期待する一方で、人権弾圧への沈黙は許されない。拘束中の日本人は地獄のような日々を余儀なくされているだろう。彼らの状況を考えると胸が痛む。(メディカルはこだて発行人・編集人)

「メディカルはこだて」第70号が発刊

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函館・道南の医療・介護の雑誌「メディカルはこだて」第70号が発刊しました。



現在、函館市内および近郊の書店で販売中です。

【特集】
災害時における透析施設の対応と課題
他力本願な姿勢ではなく自院で解決する体制強化へ
鈴木勝雄(五稜郭ネフロクリニック院長)

【特集】
「函館市人口ビジョン」は人口減少対策の指針
函館、2060年には14万人減も
人口減少に歯止めをかける4つの視点の取り組み
田中彩香(函館市企画部計画推進室計画調整課主査)
上田翔太(函館市企画部計画推進室計画調整課主任主事)

【ピックアップニュース】
新しい抗がん剤やダヴィンチ手術。胃がん治療の選択肢が増える
高金明典(函館五稜郭病院副院長)

【ピックアップニュース】
在宅や施設で予期せぬ死亡(急変)時にどう対応するか

医師法21条の届け出範囲は拡大しない。厚生労働省の曖昧な見解に医療現場は混乱
福徳雅章(函館おしま病院院長)

心肺蘇生や救急搬送を希望しないとき。学会提言の後押しで中止する地域が増加
川口篤也(函館稜北病院副院長)

【トピックス・リポート】
精神保健福祉政策は入院医療中心から地域生活中心へ
精神科急性期治療病棟で3カ月以内の早期退院を目指す
木村 建(函館渡辺病院事務部長)
下川悠太(函館渡辺病院入院医事課兼企画室係長)

【トピックス・リポート】
5月7日から病状説明など医師との面談時間を制限
働き方改革で医師の長時間労働削減に向けた取り組み
大島俊宣(市立函館病院事務局長)

【トピックス・リポート】
高橋病院は故金井卓也氏の遺志を引き継ぎ、湯の川クリニックを開院
病院での検査が必要な場合はデマンドバスでの送迎を予定
福澤高廣(高橋病院法人業務管理室・質向上推進室室長)

胆振東部地震の被災地に「災害支援ナース」として派遣
白戸雅美(函館脳神経外科病院SCU主任看護師)
細田一成(函館脳神経外科病院手術室看護師)

住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けられるために
長谷川奈生子(函館市医療・介護連携支援センター看護師)

「医療福祉連携士」は退院後の医療やケアをつなぐ役割
木村寿圭(函館中央病院総合医療支援センター医療福祉相談室主任)
奥山ちどり(函館中央病院総合医療支援センター入退院支援室主任)

日本精神科病院協会の厚生労働大臣表彰を受賞
佐藤裕一(ゆのかわメンタルクリニック函館デイケアセンター技師長)

17年間の病院勤務を経て、訪問看護事業を開設
菊地愛洋(ひだまり代表・訪問看護ステーションくくる管理者)

認知症だからこそ、自分が幸福な生き方を選択
グループホームひなた園

[ドクター・クローズアップ]今年4月から亀田病院の副院長に就任
丸尾泰則(亀田病院副院長)

[ドクター・クローズアップ]救命救急センターと共に小児救急医療を担う
酒井好幸(市立函館病院小児科医療部長・科長)

身近な漢方医学の知識 不眠に対する漢方治療
久保田達也 (久保田内科医院院長)

健康に生きるための歯列矯正(5) 呼吸と舌の位置
古田樹己(ふるた矯正歯科院長)

智歯(親知らず)抜歯における歯科用CT画像
川瀬 敬(川瀬デンタルクリニック院長)

健康寿命を延ばすための歯科診療の役割
村田真介(吉田歯科口腔外科院長)

5分で分かる歯科の話 〜歯科医院の上手な使い方〜
伊藤正明(函館新都市病院理事・歯科科長)

歯周検査の結果をわかりやすいツールで提供
向山英明(向山歯科桔梗クリニック院長)

マイクロスコープを用いた歯周治療や型取りの応用例
鎌田 俊(シュンデンタルクリニック院長)

東洋医学の治療院から〜SDGsとまちづくり
益井 基(益井東洋治療院院長)

道内4店だけの日本医書出版協会の医学書専門認定店
松井靖介(昭和書房代表取締役)


「函館市人口ビジョン」は人口減少対策の指針。

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第70号の特集は「函館市人口ビジョン」は人口減少対策の指針。

全国の総人口が減少するなか、国は地方創生と人口減少克服という構造的課題に取り組むため「まち・ひと・しごと創生法」の施行とともに国と地方が総力を挙げて取り組むうえでの指針となる「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」を策定した。このビジョンは日本の人口の現状と将来の姿を示し、人口減少をめぐる問題について、国民が共通の認識を持つとともに、今後、めざすべき将来の方向を提示することを目的としている。
函館市は、国のビジョン策定以前から、人口の現状分析や函館市独自の対策について検討を進めていて、27年には「地方版総合戦略策定に向けたグランドデザイン」を策定し、人口減少対策における市としての基本的な考え方や取り組みの方向性をまとめている。さらに、このグランドデザインを核として、函館市における人口の現状や市民へのアンケートの結果、産業界や教育機関、金融機関、労働団体、地元メディア、公募委員などで構成する「函館市まち・ひと・しごと創生推進会議」の意見を踏まえ、2060年までを基本とした函館市の人口の将来展望などを提示する「函館市人口ビジョン」を策定した。この函館市人口ビジョンについて、函館市企画部計画推進室計画調整課主査の田中彩香さん、主任主事の上田翔太さんの二人に話を聞いた。


企画部計画推進室計画調整課主査の田中彩香さん


企画部計画推進室計画調整課主任主事の上田翔太さん

人口推計は低位推計、中位推計、高位推計の3つのパターンを予測。低位推計は合計特殊出生率と純移動率はともに現状のまま(2015年の水準)推移すると仮定した。2015年の合計特殊出生率は2009年から2013年の平均値1.19と算出。2015年の純移動率は住民基本台帳人口の2009年9月末と2014年9月末の人口から純移動数と純移動率を算出したもの。その結果、2040年の総人口は17万8千人、2060年は11万4千人になると推計される。

災害時における透析施設の対応と課題

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第70号の特集は「災害時における透析施設の対応と課題」

前回は緊急アンケートの「透析施設への胆振東部地震と停電への対応に関するアンケートの集計結果」について五稜郭ネフロクリニックの鈴木勝雄院長、大規模停電時の2日間に78人の臨時透析患者を受け入れた函館五稜郭病院の臨床工学科科長の雲母公貴さんそれぞれに話を聞いた。アンケート結果は1月29日に開催された函館泌尿器科医会透析部会の函館透析防災ネットワーク会議で報告された。2回目となる今回はその会議での報告内容と各施設の出席者からの意見等について鈴木院長に取材した。
今回の震災による全域停電では市内の3施設において、2日間で139人の臨時透析が行われた。全域停電があと1日長引いて、翌日に予定していた患者も依頼されたら、今回受け入れた3施設が全て透析施行回数を増やして対応しても、全ての臨時透析患者に対応することはできなかったと考えられる。全域停電などの災害時における透析医療に関して、函館市内は余裕のない状況にあるが、新しい動きもあった。「4月から諸事情により函館中央病院が定期の血液透析を行わないことになりました。このことは災害時に臨時透析を受け入れてくれる施設が一つ減ったことを意味します」。函館中央病院を含めた試算でも「臨時透析受け入れベッド数が足りない」とされていたことから、臨時透析受け入れベッド数は「明らかに」足りない状況に陥った。今後はますます自衛策を講じておく必要性が増しているが、患者数の多い施設はなおさらであると鈴木院長は危機感を訴える。
「当院も常時100人程度の透析患者さんを抱えていますので、『何かあったら他所で』と他力本願な姿勢ではなく、何かあっても他所の病院やクリニックにはできる限り迷惑をかけないような体制強化を図ることにしました。まずは自家発電機の設置により電源を確保し、その後は、透析用の水の優先供給が得られるような働きかけを関係各所に行っていくことを考えています」。「予算の都合とか、建物・土地の形態・規模等により、自家発電機の設置が難しい施設もあるので、全ての透析施設に強要することはできませんが、今後は当院と同様の動きが他施設へも波及していくことを願っています」。


五稜郭ネフロクリニックの鈴木勝雄院長

新しい抗がん剤やダヴィンチ手術。胃がん治療の選択肢が増える

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第70号のピックアップニュースは「新しい抗がん剤やダヴィンチ手術。胃がん治療の選択肢が増える」

胃がんは日本で最も罹患率の高いがんで、男性で最も多く、女性では乳がん、大腸がんに次いで多い。世界的には減少傾向にあるが、日本では高齢化に伴って患者数は男女ともに増加傾向が続いている。治療法は内視鏡治療、手術、化学療法の3つが中心だが、患者一人ひとりに合わせてさまざまな治療法を組み合わせる集学的治療が積極的に行われるようになってきた。しかし、集学的治療には高い専門的知識と治療の流れを熟知していることが求められ、多様化する治療法の適用に医療機関で格差があることも指摘されている。
函館五稜郭病院(中田智明病院長)の外科は10人の専門医により消化器疾患、内分泌疾患および腹部救急疾患に対する手術を中心とした治療を行っている。各領域のエキスパートが中心となり外来診療や検査、手術ならびにがんに対する新規抗がん剤などによる最新医療を提供。全国規模の医師主導型多施設共同臨床試験にも多数参加している。胃がんの手術件数は大腸がんや乳がんなどと共に道内トップクラス。胃がん手術の9割を担当する高金明典副院長は胃がん腹腔鏡下手術の専門医として手術を希望する患者が多く訪れる。
昨年、大幅に改訂された胃がんの治療ガイドライン、内視鏡治療、ステージ3の術後補助化学療法、手術支援ロボット「ダヴィンチ」について、高金副院長に話を聞いた。


函館五稜郭病院の高金明典副院長

在宅や施設で予期せぬ死亡(急変)時にどう対応するか

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第70号のピックアップニュースは「在宅や施設で予期せぬ死亡(急変)時にどう対応するか」

道南在宅ケア研究会(福徳雅章会長)第49回定例会の「在宅や施設で予期せぬ死亡(急変)時にどう対応するか」について話し合うシンポジウムが3月25日、函館市競輪場テレシアターで開かれた。会場は320人の定員だが、100人を超える約420人が出席を申し込むなど、急変事の対応についての関心の高さをうかがわせた。
第1部は函館おしま病院の福徳雅章院長、特別養護老人ホーム志の寺田育代施設長、函館市消防局消防救急課の高野正悟救急課長、市立函館病院救命救急センターの武山佳洋センター長の4人のシンポジストがそれぞれ講演。第2部では救急搬送を巡りディスカッションが行われ、司会の函館稜北病院の川口篤也副院長が経験した事例について、4人のシンポジストのほか、会場の参加者からも意見があった。

医師法第20条は長年誤解をされ、今でも誤った解釈をしている医療者は多いです。それは診察後24時間を超えていると死亡診断書を書けないとか、警察に届けなければならないという思い込みです。このような誤解があって、慌てて救急車を呼んだり、警察官あるいは検察官によって検視するなどの事例が見られるのが現状です。
医師法第21条では、医師は死体を検案して異状があると認めたときは、24時間以内に所轄警察署に届け出なければならないとされていますが、これも長年「死体検案書を交付した場合は全て警察に届けなければならない」「死因が確定できない場合は警察に届けなければならない」「診療関連死は警察に届けなければならない」という誤解が多くあり、そのために在宅や施設で亡くなったり急変した場合、あるいは医療ミスによる死亡などで警察に届け出る事例が急増したという時期もありました。


シンポジウムで医師法第20条、第21条の正しい理解について説明をする
函館おしま病院の福徳雅章院長


ディスカッションのテーマとして取り上げたのは、函館稜北病院の訪問診療で私が経験した事例です。自宅療養中に状態が悪化して、当院に救急搬送をする予定でしたが、救急車が到着する前に心肺停止となりました。家族は「函館稜北病院へ運んでください」と救急隊員に伝えましたが、救急現場においては心肺停止の状態になると、通常は心肺蘇生を行い、三次救急医療機関の市立函館病院へ搬送するのがプロトコル(標準)です。今回も渡島・檜山管内の道南圏メディカルコントロールを担当する市立函館病院の救命救急センター(医師)の指示で心肺蘇生を実施、市立函館病院へ搬送されました。家族が函館稜北病院への搬送を希望した際に、もし私に一報があれば、自ら看取りのために自宅へ行くことが可能な事例であったという思いがありました。


ディスカッションの司会をする
函館稜北病院の川口篤也副院長
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