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Channel: 最新の治療法など、地元の医療情報を提供する「メディカルはこだて」の編集長雑記。
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雪化粧した駒ヶ岳

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年に1,2回は「鯉のあらい」でお酒が飲みたくなる。
昨日は大沼の宮崎鯉屋(七飯町西大沼)へ行く途中、蓴菜沼にある蕎麦と甘味の店「御膳水」を訪れた。
蕎麦(鴨せいろ)を食べ、コーヒーを飲む。
使用している水は井戸水で、井戸から汲み上げた水は塩素殺菌ではなく紫外線殺菌で処理をしているとか。
店名は、明治14年明治天皇が北海道行幸の際に蓴菜沼を小休所とし、この水?を飲んで御前水と呼ばれたことに由来しているのだろう。
店は混んでいた。入り口近くの席しか空いてなくて、かなり寒かった。暖房は薪ストーブ。

駒ヶ岳は中腹から上は真っ白に雪化粧。
横津岳と袴腰岳も頂上付近の稜線は白くなっていた。
横津岳の初冠雪は昨年より7日遅く、平年より4日遅い。

3週間前に袴腰岳を歩いてきた。
ゲート手前の駐車場には札幌ナンバーの車が1台だけ。
雨足が強くなってきたが、同行したTさんは行く気満々。
雨雲レーダーの予報では30分位で雨も止むはずと説得して、車の中で待つ。
雨が小降りになったので歩き始めたが、灰色の雲の中で聞こえるのは風の音だけだ。
小さな湿原の辺りで横津岳を振り返ると、雲は消えて空が明るくなってきた。


湿原から眺める横津岳

烏帽子岳は風が強かったが、袴腰岳の手前の頂稜はもっと強くて、身体がよろめいた。
おにぎりを食べて、温かいカフェオレを飲み、すぐに下山。
雨のち強風の山歩きだった。

はせがわくんきらいや

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北海道新聞みなみ風の「立待岬」。
10月24日掲載のタイトルは「はせがわくんきらいや」。



 国内で販売が認められていない乳児用液体ミルクが解禁する方向に進みそうだ。欧米で広く普及している液体ミルクは、お湯で溶かす必要がなく、粉ミルクに比べて乳児に飲ませる手間が少ない。販売解禁により、育児の負担軽減や水・ガスが使えない災害時備蓄品としての期待が大きい。
 粉ミルクからは、絵本の「はせがわくんきらいや」(長谷川集平著)を思い出す人も多いはずだ。1955年の森永ヒ素ミルク中毒事件では急性ヒ素中毒で乳児130人が死亡し、西日本を中心に1万3千人に健康被害が出た。この絵本は実際にヒ素ミルクを飲んだ著者の長谷川さんが、幼少のときのことを思い出しながら描いたものだ。
 「てえとあしひよろひよろやし、なにしてもへたやし、かっこわるい」。長谷川くんのことを、同級生の「ぼく」は嫌っている。山登りでは交代で長谷川くんをおんぶして登った。
 事件の被害者は、就職差別や結婚差別を受けたり、ミルクを飲ませた自責の念から精神的に苦しんできた被害者の親も多い。
 「長谷川くんといっしょにおったら、しんどうてかなわんわ。長谷川くんなんかきらいや。大だいだいだいだあいきらい」。だが、幼稚園から一緒の長谷川くんのことを「もっと太りいな」などといつも気にかける。長谷川くんに寄り添う気持ちが伝わってくる大人が読む絵本の秀作だ。
                                         (メディカルはこだて発行・編集人)


「はせがわくんきらいや」


「はせがわくんきらいや」




「メディカルはこだて」の秋号(第60号)が発刊

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「メディカルはこだて」の秋号(第60号)が発刊しました。



現在、函館市内および近郊の書店で販売中です。

【特集】
糖尿病性腎症重症化予防へ積極的な取り組みを展開
日本慢性疾患重症化予防学会道南支部の活動に注目

急速進行性糖尿病腎症となる患者を早期に発見し重症化予防を行う「稜雲プロジェクト」を開始
中尾 健(函館稜北病院医事課主任)

患者の推定塩分摂取量と塩分味覚閾値を比較、塩分過剰の原因や減塩のポイントが明確化
滝沢智春(函館稜北病院検査科科長)

推定塩分摂取量と塩分交換表を活用した減塩指導、外来看護師の在宅訪問療養指導も9月から開始
高橋友美(稜北クリニック内科外来看護師)

地域ぐるみの減塩をめざす「減塩サポーター構想」、外来で塩減ができない患者をサポートする方法とは
工藤 茂(函館五稜郭病院栄養科)

冠動脈エコーと320列CTを利用した無症候性冠動脈疾患の地域連携
船山俊介(函館五稜郭病院経営企画課長)

【トピックス・リポート】カプセル内視鏡の導入で患者の負担を軽減
加藤元嗣(国立病院機構函館病院院長)

【トピックス・リポート】函館脳神経外科病院は「子育てサポート企業」に認定
中村 猛(函館脳神経外科病院経営システム室室長)

【トピックス・リポート】函館五稜郭病院で「第3回腱縫合セミナー」が開催
佐藤 攻(函館五稜郭病院整形外科主任医長)
石崎力久(函館五稜郭病院形成外科科長)

【トピックス・リポート】 国立函館病院は「がん遺伝子診断相談外来」を開設
加藤元嗣(国立病院機構函館病院院長)

【ピックアップニュース】がん患者への活動支援を積極的に行っている「がん相談支援室」
高橋玲子(函館五稜郭病院がん相談支援室看護師長)

【スペシャルリポート】神経内科医として医療現場で活躍するとともに全国難病センター研究会会長など難病対策事業に尽力
木村 格(ななえ新病院内科医師)

【ドクター・クローズアップ】循環器内科の専門医として函館脳神経外科病院に勤務
吉谷 敬(函館脳神経外科病院循環器内科主任医長)

【ドクター・クローズアップ】身体への負担が少ない肩関節鏡下手術を実施
杉  憲(函館五稜郭病院整形外科医長)

高齢者の聞こえを改善する対話支援機器を導入
山田仁美(西堀病院外来看護師長)

働く女性のために早朝や夜間の乳がん検診を実施
伊藤みずえ(国立病院機構函館病院副看護師長)

高橋病院の栄養管理室が考案したレシピがコンテストで入選
丸山祥子(高橋病院栄養管理室室長)

環境企業として「ゴミの地産地消」に地域貢献
岸 寛樹(株式会社西武建設運輸代表)

新たな価値を与え、性能を向上させるリノベーション
坂本 香(東商建設専務取締役)

独自のサポート体制で、お客様から信頼されるNO.1パートナーを目指す
山田佳祐(パナソニックメディコムネットワークス株式会社)

「セラピア便り」  扇の要、函館から
平田 聡(特定非営利活動法人理事長)

身近な漢方医学の知識 『肩こり』の漢方治療ついて(その2)
久保田達也 (久保田内科医院院長)

お薦めの一冊 「脳神経外科医が教える病気にならない神経トレーニング」
日隠 修 (栄好堂美原店)

痛みとしびれに画期的な治療の「遠絡療法」とは
久米 守(久米整形外科院長)

The 矯正インタビュー Before&After
古田樹己(ふるた矯正歯科院長)

診断・治療に能力を発揮するマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)
川瀬 敬(川瀬デンタルクリニック院長)

歯周病はサイレント・ディジーズ
村田真介(吉田歯科口腔外科院長)

5分で分かる歯科の話 〜歯周病=死周病!〜
伊藤正明(函館新都市病院理事・歯科科長)

矯正治療を始めようとしたときに考えるのは「費用」「期間」「痛み」です
向山英明(向山歯科桔梗クリニック院長)

歯科医院から足が遠のく理由の一つは「治療が痛いから」
鎌田 俊(シュンデンタルクリニック院長)

東洋医学の治療院からーマラソンブームへの警鐘
益井 基(益井東洋治療院院長)

メアリー・エイケンヘッドにホスピスの原点を求めて
細野容子(元岐阜大学医学部看護学科教授・京都市在住)

心がけていることは、常に笑顔をいただく介護
竹原瑞子(介護付有料老人ホームあい日吉管理者)


糖尿病性腎症重症化予防へ積極的な取り組みを展開

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第60号の特集は「糖尿病性腎症重症化予防へ積極的な取り組みを展開〜日本慢性疾患重症化予防学会道南支部の活動に注目〜」

平成28年4月厚生労働省は、日本医師会や日本糖尿病学会などの日本糖尿病対策推進会議とともに、糖尿病性腎症から透析治療に移行する患者を減らすための「糖尿病性腎症重症化予防プログラム」を策定した。
糖尿病性腎症が進行すると透析治療が必要になるので、腎臓の働きが低下する前に治療を始めることが大切だ。腎症は透析の原因になるだけではなく、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患の重大な危険因子でもあり、患者のQOLを低下させるだけではなく、医療経済的にも大きな負担を社会に強いることとなる。プログラムは糖尿病が重症化するリスクの高い医療機関の未受診者などについて、関係機関からの適切な受診勧奨、保健指導を行うことにより治療に結びつけるとともに、糖尿病性腎症等で通院する患者のうち、重症化リスクの高い者に対して主治医の判断により保健指導対象者を選定し、腎不全、人工透析への移行を防止することを目的としている。
昨年1月函館稜北病院の佐々木悟副院長の呼びかけで日本慢性疾患重症化予防学会(JMAP)の道南支部が設立された。同学会では慢性疾患の重症化予防が地域の医療を守り、医療費の増加を食い止め、国民皆保険制度を存続させることにつながると確信し、その実現を目指している。日本慢性疾患重症化予防学会道南支部の佐々木悟会長は、同支部のミッションを糖尿病性腎症重症化予防(国が策定した糖尿病性腎症重症化予防プログラムのJMAP方式による実践遂行と地域内展開)、糖尿病の無症候性冠動脈疾患の重症化予防として病病連携を基盤にした頸動脈エコーと冠動脈CTによるハイリスク患者の層別抽出と治療を掲げている。函館稜北病院と函館五稜郭病院が実施中の注目の取り組みを紹介した。

◎急速進行性糖尿病腎症となる患者を早期に発見し重症化予防を行う「稜雲プロジェクト」を開始
慢性疾患、特に糖尿病は重症化に伴って起こるさまざまな合併症が医療費高騰の一因ともなっている。慢性透析の患者数は年々増え続けているが、新規透析導入の原因となる病気の第1位が糖尿病で、右肩上がりで増加している。透析医療費の増大は医療経済上におけるインパクトも非常に大きく、糖尿病性腎症の防止が強く求められている。
函館稜北病院と稜北クリニックは、定期通院中の糖尿病患者から急速進行性糖尿病性腎症となる患者を早期に発見し、重症化予防を行う「稜雲プロジェクト」を開始した。平成26年11月透析導入予測患者を抽出したのがプロジェクトの出発点で、翌27年1月函館稜北病院の佐々木悟副院長の呼びかけで日本慢性疾患重症化予防学会の道南支部が設立され、同年2月以降は疾病管理MAPとΔeGFRを活用した急速進行性糖尿病性腎症患者の層別抽出や対象者と介入方法の確定、重症化予防外来スタートなど、プロジェクトは順調に進展を続けている。


函館稜北病院医事課主任の中尾健さん。


◎患者の推定塩分摂取量と塩分味覚閾値を比較、塩分過剰の原因や減塩のポイントが明確化
日本においては、高齢化が進む中で、生活習慣と社会環境の変化に伴う糖尿病患者の増加が課題となっている。糖尿病は放置し悪化すると、網膜症や腎症、神経障害などの合併症を引き起こし、患者のQOLを著しく低下させるだけではなく、医療経済的にも大きな負担を社会に強いている。このため、糖尿病性腎症による年間新規透析導入患者数の減少と医療費の適正化が強く求められているが、腎機能を低下させる危険因子の低減に関しては、「減塩」が大きなテーマとなっている。
函館稜北病院では、患者の推定塩分摂取量および塩分味覚閾値を測定することで、減塩への取り組みを行っている(閾値とはある反応を起こさせる最低の刺激量のこと)。同病院検査科科長の滝沢智春さんに話を聞いた。


函館稜北病院検査科科長の滝沢智春さん。


◎推定塩分摂取量と塩分交換表を活用した減塩指導、外来看護師の在宅訪問療養指導も9月から開始
函館市の平成27年度における国民健康保険給付の人工透析患者は189人。1人当たりの医療費でみると、月平均47万2464円、年間で約570万円となる。また、起因が明らかになったのは116人で、生活習慣を起因とする糖尿病性腎症は98人(84・5%)。人工透析患者189人の52%が糖尿病性腎症が原因となっている。
このように人工透析の最も大きな要因となる糖尿病性腎症と塩分摂取量の関連に関する知見として、稜北クリニック内科外来看護師の高橋友美さんは「塩分摂取過剰は血糖や血圧とは独立した糖尿病性腎症の発症促進因子。糖尿病腎症2期では塩分摂取過剰は尿中微量アルブミンの増加をもたらす腎症進展促進因子。CKD(慢性腎臓病)3b期の糖尿病性腎症では減塩により、eGFRの低下が改善したなどの知見がある」と話す。


稜北クリニック内科外来看護師の高橋友美さん。


◎地域ぐるみの減塩をめざす「減塩サポーター構想」、外来で塩減ができない患者をサポートする方法とは
層別化機能を持った患者データベースに基づき、多職種による糖尿病を中心とする慢性疾患の重症化予防を目指している日本慢性疾患重症化予防学会道南支部(佐々木悟会長)のキックオフセミナーが開催されたのは昨年1月。今年9月には第1回道南支部総会が函館五稜郭病院で開催されたが、同学会の道南支部では退院後の糖尿病腎症や心不全の患者を対象に自宅で減塩指導を行う「減塩サポーター」の展開を計画中だ。
地域ぐるみの減塩をめざす「減塩サポーター構想」は、全国で函館が初の試みとなるが、その目的について、函館五稜郭病院栄養科の工藤茂さんは「塩分味覚が低下している患者では、調理する家族の指導と支援を通じた減塩実践が重要で、そのための在宅で減塩実践を行うサポーターを育成すること」と話す。


函館五稜郭病院栄養科の工藤茂さん。


◎冠動脈エコーと320列CTを利用した無症候性冠動脈疾患の地域連携
函館五稜郭病院と函館稜北病院は、糖尿病患者の重症化予防を目的に、冠動脈エコーと320列CTを利用した無症候性冠動脈疾患の地域連携を開始した。連携の概要は、函館稜北病院の外来に定期通院する糖尿病患者に、冠動脈エコーや安静時心電図(長期データの比較)、心エコー、ホルター心電図等の検査を実施、検査結果から無症候性冠動脈疾患が疑われる患者を抽出し、函館五稜郭病院へ紹介する。同院では320列CTによる冠動脈造影を実施し、その検査結果から、心臓カテーテル検査、高度狭窄病変に対してはPCI(経皮的冠動脈形成術)やCABG(冠動脈バイパス術)による治療を行うというもの。
連携を開始するにあたり、函館稜北病院の外来に定期通院する糖尿病患者約800人全員に頸動脈エコーを実施。IMT(頸動脈の内腹中腹複合体厚)が1・5ミリ以上はIHD(虚血性心疾患)のリスクが高く、CCAT(冠動脈CT造影検査)が推奨される中で、1・5ミリ以上の患者は579人、実に検査を受けた72%の患者がリスク高と判定された。その後、両院で検討を重ね、IMT1・5ミリ以上の患者の中でも特に心筋梗塞などのおそれがある、両または片側が2・0ミリ以上2・5ミリ未満の患者(153人)、両または片側が2・5ミリ以上の患者(179人)、合計332人を対象に連携をスタートさせた。


函館五稜郭病院経営企画課長の船山俊介さん。

(以上、本文より一部を抜粋)


高齢者の聞こえを改善する対話支援機器を導入

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第60号では、西堀病院外来看護師長の山田仁美さんを取材した。


西堀病院外来看護師長の山田仁美さん。

高齢化に伴い老人性難聴者が増加、家庭や医療機関、施設でのコミュニケーションの課題が年々高まりつつある。従来は難聴者本人が補聴器や助聴機などを装用することにより、聞こえを改善する方法が一般的だった。西堀病院(小芝章剛理事長)は、声を発する側で難聴者が聞き取りやすい音を作り出すことにより、中等度の難聴者であれば補聴器を装用せずに聴こえを改善することが可能になる卓上型会話支援機器を導入、コミュニケーションの向上に大きな成果をあげている。
この対話支援機器は、ユニバーサル・サウンド・デザイン社のスピーカー「コミューン」(COMUOON)で、聞こえに悩んでいる人が自ら工夫をするのではなく、話す側から聞こえの改善に歩み寄るという逆転の発想から生まれた。同病院では2年前に1台導入し、評判が良いことから昨年秋にはすべての診察室に4台を設置した。音や声が聞こえにくいというのは「こもって聞こえることで認識しづらい」というケースがほとんどで、こもった音を大きくしても、聞こえにくさは変わらない。コミューンは、マイクから入力された音を明確に分解し、卵形状のスピーカーが聞き取りやすいクリアな音へと変換してくれる。


ユニバーサル・サウンド・デザイン社のスピーカー「コミューン」(COMUOON)

(以上、本文より一部を抜粋)

働く女性のために早朝や夜間の乳がん検診を実施

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第60号では国立病院機構函館病院副看護師長の伊藤みずえさんを取材した。


伊藤みずえさん(乳腺カウンセリング外来にて)

がんで亡くなる人の数は年々増え続け、1981年に脳卒中を抜いて第一位になって以来、死因のトップである。日本の女性のがんのなかで最も患者数が多いのは乳がんで、生涯に乳がんを患う日本人女性は現在、12人に1人。乳がんで亡くなる女性も2013年に1万3千人を超え、今や乳がんは30〜64歳女性のがん死亡原因の1位となっている。
乳がんは早期発見により適切な治療が行われると、良好な経過が期待できる。国立病院機構函館病院では早朝や夜間などの乳がん検診や乳腺カウンセリング外来を実施している。同病院副看護師長で乳がん看護認定看護師の伊藤みずえさんに話を聞いた。
「当院では予約不要の乳がん検診を火曜日の午前と午後、金曜日の午後に実施しています。また、火曜日と金曜日は朝7時から、イブニングマンモグラフィーの木曜日は夜7時まで検診を受けることができるなど、仕事を持つ女性に配慮した検診を行っています」。さらに同病院では土曜日の午前やマンモグラフィーサンデーの毎月第3日曜日にも検診を実施している。

(以上、本文より一部を抜粋)

心がけていることは、常に笑顔をいただく介護

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第60号では介護付有料老人ホームあい日吉管理者の竹原瑞子さんを取材した。


介護付有料老人ホームあい日吉管理者の竹原瑞子さん

介護有料老人ホームあい日吉(函館市日吉町)と、併設の小規模多機能ハウスあい日吉は社会福祉法人心侑会の運営する施設として平成19年に開設した。管理者の竹原瑞子さんは「その人の人生に関わる介護という仕事を20代のときから天職だと思ってきた」と話す。函館生まれの竹原さんは市内の高校を卒業後、短大で保育士と幼稚園教諭2種の資格を取得。小さい頃からの夢だった「幼稚園の先生」が目前だったが、縁があって高齢者施設の職員となった。
「当時は介護員という言葉もなく、寮母と呼ばれていました。施設からは汚い仕事もできますかと聞かれましたが、排泄介助もまったく気にならなかった」と竹原さんは当時を振り返る。「介護については、施設の先輩職員よりも、利用者や入居者から学んできたことが多くありました」。常に疑問を持ちながら仕事をしてきたという竹原さんは、問題点があれば仲間の職員と一緒に改善を行ってきた。

(以上、本文より一部を抜粋)

がん患者への活動支援を積極的に行っている「がん相談支援室」

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第60号では函館五稜郭病院がん相談支援室看護師長の高橋玲子さんを取材した。


高橋玲子さん(がん患者・家族サロン「菜の花」にて)

日本人の3人に1人ががんで死亡する時代になった。函館五稜郭病院は平成21年専門的ながん医療の提供や地域のがん医療連携体制の構築、がん患者に対する情報提供や相談支援を行うことを目的とした「がん診療連携拠点病院」の指定を受けたが、同20年にはがん相談支援室を開設して、医療関係者と患者会などが共同で運営するサポートグループ活動や患者サロンの定期開催などの患者活動に関する支援を積極的に行ってきた。同病院がん相談支援室看護師長の高橋玲子さんに話を聞いた。
がん相談支援室が行っているのは、院内乳がん患者会「ピーチ会」、がん患者・家族サロン「菜の花」、乳がんサポートグループ「すもも」、乳がんサポートグループ「すもも」、がん患者会活動ラウンジ「ごりょうかく」、アピアランスケア。
アピアランスとは広く「外見」を示す言葉だ。がん患者のアピアランスケアについて、高橋さんは「がん患者さんの外見に関する不安や悩みを少しでも軽くして、治療中も今までと同じく自分らしく過ごすために、患者さんの『社会に人として生きる』を支える取り組みです」と教えてくれる。
ウイッグと乳がん補正下着に関する患者相談会を隔月第1木曜に開催、年2回はソシオエステティシャンやウイッグメーカー担当者が治療による脱毛や眉の描き方、顔色をよく見せるメイク、皮膚や爪の変化への対応など、抗がん剤治療等による患者さんの外観に対するケアを行ってきた。また、医療者向けにも勉強会を行ってきたが、今年10月には国立がん研究センター中央病院アピアランス支援センター長の野澤佳子さんによる「アピアランスケアセミナー」を開催した。

(以上、本文より一部を抜粋)

2千個の電球でライトアップする「五稜星の夢」

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国特別史跡の五稜郭跡周囲を約2千個の電球でライトアップする「五稜星の夢(ほしのゆめ)」の準備作業が23日、行われた。
1989年にスタートした「五稜星の夢」イルミネーションは電球によって五稜星形を浮かび上がらせるもので、市民らでつくる実行委が企画、ほぼ毎年開催されてきた。
橋の側面やオンコの木にも4年ぶりに電球が取り付けられた。
最低気温が氷点下7度の昨日は点灯のリハーサルが行われた。



実際の点灯は12月1日から来年2月28日まで。
時間は午後5時から午後8時まで。

5年がかりで作り上げた「森の丘のcafe 青い空」

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昨年5月、仁山にオープンした手作りログハウスのカフェ「森の丘のcafe 青い空」(七飯町仁山)を訪れた。
場所は函館からは「蕎麦小屋」の先を左折し、案内の幟(のぼり)を目印に進んでいくと辿り着くことができる。
店はオーナーの藤田正男さんが別荘として5年がかりで作り上げたログハウス。



屋根にそびえる白い塔は、かつて訪れたドイツのノイシュヴァンシュタイン城をイメージして作ったもの。
普段は藤田麻弓さんと紗耶可さん姉妹が店を切り盛りしている。
紗耶可さんはmy&Jennie(マイ&ジェニー)というインストゥルメンタルユニット(歌のない楽曲・演奏)で、カホンを担当し、札幌や小樽を中心に演奏活動を行っていて、オリジナルシングルCDも発表している。


1階の暖炉

暖炉はの火はやさしい暖かさだ。
室内の「手作り感」は心地よい。
窓の外では野鳥が餌を催促していた。


2階


サイフォン式で淹れる美味しいコーヒー(有機栽培)にはメイプルクッキーが付いてきた。

市立函館病院の本年度収支は9~10億円の赤字見通し

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2016年11月30日の北海道新聞の記事から。



函館市病院局は29日、市立函館病院の2016年度収支が当初予算で見込んだ500万円の黒字には及ばず、前年度並みの9~10億円の赤字となる見通しを示した。入院患者数が予算目標を下回ったことが主な要因。14年度以来3期連続の赤字となることが確実となった。
市議会民生常任委員会で市病院局が上半期(4~9月)の事業実績を報告し、見通しを示した。
市病院局によると、上半期の1日平均の入院患者数は408.1人で、目標とした471人より62.9人少なく、前年同期の425.1人より17人少なかった。
函館病院では改築工事などで14年に入院を制限した結果、1日平均の入院患者は467人(予算目標486人)にとどまり、同年度決算で赤字に転落。15年度上半期もいったん離れた患者が戻らず425人だったが、15年度下半期に470人近くに回復したため、16年度の目標を471人に設定した。
だが、本年度に入り、医師の退職や交代などが相次いだ。診療科によっては体制の縮小を余儀なくされた結果、上半期は患者数が目標に達しなかった。15年度からは精神科の医師が1人体制に減少し、入院患者の受け入れを停止していることも影響しているという。
病院局は今後の対策について、精神科は18年度をめどに医師を増やし、入院患者の受け入れを再開させる方針。ほかの診療科でも、医師の確保に向けて大学の医局に協力を求めていくとしている。

自治労が道に町立松前病院医師増員求め署名提出

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北海道新聞11月17日付の記事は下記の通り。



自治労は29日、札幌市内の道議会庁舎を訪れ、松前町の町立松前病院の医師増員を求めて町内で集めた署名4059筆を提出した。
同病院は院長や医師の辞職が相次ぎ、診療体制の縮小に直面している。署名は髙橋はるみ知事宛ての「町立松前病院の医療機能の充実と医師が働きやすい環境を求める署名」で、医師増員に向け道が関係機関に働き掛けるよう要請。自治労などでつくる署名実行委が19〜28日に同町内を回って集めた。
署名は29日開会の定例道議会に合わせ、道保健福祉部の粟井是臣・地域医療推進局長に手渡した。自治労は「地域住民の声が届いたと強く感じた。道として取り組んでいただけると確信している」としている。



第60号が北海道新聞「みなみ風」に紹介される

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北海道新聞「みなみ風」に掲載された第60号の紹介記事は下記の通り。



道南の医療や介護、福祉の情報を発信する雑誌「メディカルはこだて」の60号が発売された。編集人の塚本敦志さんは「これからも読者の声を聞きながら、誌面に反映させていきたい」と話している。
同誌は2001年9月に発刊。塚本さんが取材から編集まで1人で手がけて年に4回発行しており、別冊も5回出している。近年は読者から聞かれることが多い「がん」について取り上げることが多く、治療法だけではなく、各病院の取り組みや仕組み、患者会の活動、診断以降の支援など、がんに関する話題を多面的に紹介する。
60号の特集は「糖尿病性腎症重症化予防へ積極的な取り組みを展開〜日本慢性疾患重症化予防学会道南支部の活動に注目〜」。函館稜北病院、函館五稜郭病院が実施している取り組みを紹介している。
また、トピックスリポートではカプセル内視鏡の導入した国立病院機構函館病院院長や、道南で唯一「子育てサポート企業」に認定された函館脳神経外科病院など四つの話題を取り上げている。
塚本さんは「年間4回の発刊を15年続け、ようやく還暦の60号までたどり着くことができた。100号を目指したい」と話している(12月6日付の北海道新聞「みなみ風」より。一部省略)。



函館市長方針、中林副市長続投へ。病院経営再建に対応

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北海道新聞12月9日付の記事は下記の通り。



函館市の工藤寿樹市長は、来年5月に4年任期の折り返しを迎える中林重雄副市長(67)を、来春以降も続投させる方針を決めた。中林氏は、任期2年を残し退任する意向だったが、工藤市長は、赤字が続く市立函館病院の経営再建などの課題対応のため、中林氏に翻意を促したとみられる。
市立函館病院は2014年度以降、3期連続の赤字が見込まれている。工藤市長は、行政経験の長い中林氏を続投させ、引き続き病院局を担当させるのが得策と判断したようだ。中林氏は世代交代を図るため、来春で退任する意向を周囲にもらしていた。
中林氏は、工藤市長初当選後の2011年5月に、片岡格氏(62)とともに副市長に選任され、現在2期目。

町立松前病院の新院長に八木田副院長が就任

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北海道新聞12月9日付の記事は下記の通り。



院長不在が8月以降続いていた町立松前病院(100床)の新院長に八木田一雄副院長が就任することが8日、分かった。町は13日にも八木田氏の院長人事を発令する。
前院長の木村真司氏は、病院の地方独立行政法人化について町と意見対立し、7月末で退職。別の常勤医1人も木村氏に呼応して7月中旬、辞職を決めた。副院長を含む常勤医4人が残ったが、相次ぐ辞職を懸念した町内会連合会が8月末、勤務継続を求める嘆願書を出す事態になっていた。
町は、後任の院長に、院長職務代理者になった八木田氏を軸に調整。八木田氏は、新体制での病院運営に一定のめどがついたことから今月6日、院長に就任することを石山英雄町長に伝えた。また他の常勤医3人が、今後も勤務を続ける意向であることも伝えた。
八木田氏は8日、北海道新聞の取材に対し「地域医療維持のために、微力ながら力を尽くしていきたい」と述べた。


「呼び覚まされる霊性の震災学」を読む

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北海道新聞みなみ風の「立待岬」。
12月9日掲載のタイトルは、「呼び覚まされる霊性の震災学」を読む。



 「震災による死」に東日本大震災の当事者たちはどう向き合ってきたのか。東北学院大のゼミ生がフィールドワークを重ねて書いた卒論が、「呼び覚まされる霊性の震災学」(新曜社)として発刊された。
 わが子は記憶のなかで生きていると慰霊碑を抱きしめる遺族。津波の猛威を残す建物の保存で意見が対立する遺族や住民。学生たちは被災地の人びとに寄り添うようにして死を読み解いた。
 被災地では多くの怪奇現象が目撃されている。ゼミ生の工藤優花さんはタクシー運転手が体験した幽霊現象をテーマに選んだ。初夏に真冬のコートに身を包み「彼女は元気だろうか」と話す青年。気づくと姿はなく、座っていたところにはリボンの付いた小さな箱があった。彼女へのプレゼントだと思われる箱を運転手はタクシーに保管している。
 運転手の体験した幽霊現象は夢ではなく、メーター記録も残り、無賃乗車の扱いだ。幽霊現象で共通しているのは幽霊の見かけの年齢が低いこと。工藤さんは「疑問解決するヒントは無念の想い」と考えた。「運転手は亡くなった人たちの意思伝達の媒体となった可能性が高い」。タイトルの「霊性」とは人間の秘められた高次の感情で、生者と死者が呼び合い、現世と他界が共存する世界だと教えてくれる。
 これは「オカルト話」ではない。「死者が生きている」という思い。私は霊性という言葉から、人を悼む心の中の「時間」の流れについて考えた。
                                      (メディカルはこだて発行・編集人)


 呼び覚まされる霊性の震災学(新曜社、2376円)

呼び覚まされる霊性の震災学「目次」
はじめにー呼び覚まされる霊性(編者)
第1章 死者たちが通う街ータクシードライバーの幽霊現象・・・工藤優花
第2章 生ける死者の記憶を抱くー追悼/教訓を侵犯する慰霊碑・・・菅原優
第3章 震災遺構の「当事者性」を越えてー20年間の県有化の意義・・・水上奨之
第4章 埋め墓/詣り墓を架橋するー「両墓制」が導く墓守りたちの追慕・・・斎藤源
第5章 共感の反作用ー被災者の社会的孤立と平等の死・・・金菱清
第6章 672ご遺体の掘り起こしー葬祭業者の感情管理と関係性・・・小田島武道
第7章 津波のデッドラインに飛び込むー消防団の合理的選択・・・小林周平
第8章 原発避難区域で殺生し続けるー猟友会のマイナー・サブシステム・・・伊藤翔太郎
プロジェクトを終えてー東北学院大学 震災の記録プロジェクト


町立松前病院の八木田新院長、町が人事発令

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北海道新聞12月14日付の記事は下記の通り。



松前町は13日、院長不在が8月以降続いていた町立松前病院の新院長に、職務代理者の八木田一雄副院長を充てる人事を発令した。
石山英雄町長は同日開かれた臨時町議会で、八木田氏から6日に院長就任の了承を得たことを報告。今後の常勤医確保について「副院長(の肩書)での医師派遣の要請には限界があった。新病院長と連携し、道など関係機関に派遣要請していきたい」と述べ、地域医療の維持に全力を挙げる姿勢を示した。
院長はこれまで病院事業管理者を兼ねていたが、八木田氏は事業者就任は了承しておらず、町は、空席になる副院長ポストとともに、病院側と協議を続ける方針。


町立松前病院へ医師派遣再開へ

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北海道新聞12月22日付の記事は下記の通り。



町立松前病院(八木田一雄院長)の前院長辞職で、同病院への医師派遣を取りやめていた市立函館病院は21日、来年から順次、再開することを決めた。循環器内科医は来年1月から月1回、小児科医は2月から週1回、各1人を派遣する。
市立函館病院は松前病院の前院長が7月末で辞職したことを受け、小児科医、循環器内科医、乳腺外科医各1人の派遣を8月末に中止した。今月13日に八木田新院長が就任し、当面の診療体制が固まったことから、循環器内科医は来年1月から第3金曜、小児科医は2月から毎週木曜に、各1人を派遣することにした。新規に薬剤師1人も不定期で派遣する方針。乳腺外科医については不明。


函館山ナイトハイク

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昨日は夕暮れ時に函館山へ。
週末には満杯となる駐車場は閑散としていた。
12月の日暮れは早い。



歩き始めて10分くらいで真っ暗になった。
ヘッドライトをつける。
20〜30㍍先の2つの小さな光りはキタキツネの目だろう。
つつじ山駐車場からは階段を登る。



街のきらめく明かりを引き立てているのは、闇の海ということがあらためてわかる。
津軽海峡対岸の大間(青森県)の明かりも印象的だった。
展望台は風が冷たくて寒かった。
帰りの登山道は、少し気味が悪いほど静かだった。
ライトも持たない男性が登ってくる。挨拶をしたが、ほとんど返事らしいものはなかった。外国人だったかもしれない。

病気とユーモア

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北海道新聞みなみ風の「立待岬」。
2月6日掲載のタイトルは、「病気とユーモア」。



 昨年12月から今年1月にかけて、パーキンソン病やリウマチ、透析、脊髄小脳変性症、脳外傷、がんなどの患者会の代表や事務局担当者に話を聞いた。
 手のふるえや転びやすいなどの症状で知られるパーキンソン病の患者会は、月2回の例会を行っている。例会では函館の会員が作詞した「パーキンソンて何さ、泣きたくなったら泣けばいいい、涙の数だけ笑えばいい」を参加者全員で歌う。
 代表のKさんは小学校の元教員。黒板に字を書く際にチョークを落とす回数の多さから病気が見つかった。Kさんは「病状が進行して、特にこの2、3年の進み方は急ですよ」と話すが、カラオケの話題になると一緒に歌いたくなるほど楽しい雰囲気になった。
 であい友の会は脊髄小脳変性症と多系統萎縮症の患者会。運営委員のYさんは元僧侶で、永平寺の厳しい修行や托鉢で日本一周をした話には、メモを忘れて聞き入った。
 Yさんにふらつきなどの症状が現れたのは50歳を過ぎてから。檀家からお酒を飲んでいると寺に苦情が入るようになる。「私は僧侶のプロからアマになったが、尼ではない」。そう話すYさんの笑顔は少年のように輝いていた。
 KさんやYさんも含めた全員に共通しているのは驚くほど明るい表情とユーモアあふれる話をしてくれたこと。辛さや失望をユーモアに転換する心をもつことが、病気に負けない人生を作り出していると確信した。
                                      (メディカルはこだて発行・編集人)



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